そうして「会議」は、終了した。
どうやら、夜会はこれから、らしい。
会議室から人がはけて行くのを見ながら、ようやくまともに息が吸えた気がした。
やがて誰もいなくなったのを確認して、わたしたちも7階へ向かうことにする。
「安斉サン、おつ~」
「あ、うん。絹くんもお疲れ様でした」
「まじであの空気きっっつ。千広君が毎回行きたがらないのもわかるわー。てか、安斉サンめっちゃ堂々と自己紹介できてて尊敬した~。なあ?」
そう言いながら、千広くんの肩に腕を回した絹くん。
「言っただろ。あやるはあーいうの得意なんだよ」
「さっすが。まあ、わかってないと連れてこないよな」
さっき抉られた傷が、千広くんの言葉で簡単に癒えていく。
「わたしべつに得意なわけじゃないよ、ちゃんと緊張したんだからね…」
照れを誤魔化すように呟けば、ふと優しい笑顔を向けられて。
さっきとは違う意味で、かちん、と体が固まった。



