もちろん全然務まらないです。
ファーストキスですらまだなわたしが幹部の方々を満足させるなんて無理に決まってる。
だからってQUEENになったからには役目を放棄したりせずに努力すべき。
──とは思っていても、やっぱりわたしは千広くんへの気持ちを引きずっていて。
身の程を知りながらも、それでも、初めては千広くんにもらってほしくて……。
QUEENの「仕事」だからって、割り切ることが、まだできずにいる。
「──ねえ、あやるちん」
「うん?」
「…………あれ、」
突然、声色を変えたヒナタちゃん。
何事かと顔を上げれば、目を見開いたまま固まっていた。
唇も震えていて……そう、まるで幽霊でも見るかのような……。
びくびくしながら視線を辿った先──教室の扉付近。
「あやる」
誰もが、目を疑ったと思う。
ヒナタちゃんが、ぎぎぎぎ……と音が出そうなくらいぎこちなくこっちを向いて「……ホンモノ?」とわたしに尋ねた。



