BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


潤んだ瞳が、俺を求めているように見えてしまう。

そろそろ離れないと、こっちの理性も限界だった。

触れる指にさっきよりも少しだけ力を込めると、あやるは小さく体を震わせた。


「……ゃ、っ、〜〜」


今度はシーツじゃなく、俺の手をぎゅう…と握り締めながら。

その手を握り返すと、また目眩がした。



──────



疲れて眠ってしまったあやるを、じっと見つめながら、中学の頃を思い出す。


目尻には涙の痕があった。

思い出したのかもしれない。前の男のことを……。


「あやる、まだ好きなのか」


本人は眠っている。
だけど、夢の中で俺の声が聞こえていたらしい。



「……今も、……ずっと大好き」


小さな声が聞こえたあと、白い肌に新しい涙が伝ったのが見えた。