BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


くすりと笑う気配がした。

反射的に縮こまる。

うぅ……でしゃばりすぎたかも。


「千広くん怒った?」

「は……?」


ソファにもたれた状態から、ほんの少し起き上がる相手。

距離を詰められると勝手に腰が引けてしまうけれど、ソファの上では逃げ場なんてなく。



「お前さ、この前からちょくちょくソレ聞いてくるけど。なんでそう思うんだ」

「う……だって、」


開吏くんが言ってたから……。



「千広くんが笑うのは、キレてるときだって聞いたんだもん」

「……ーー」

「お、怒った?」

「怒ってたらこんな近くにいねえよ」

「っ!」


ソファにもたれればいいのに、また、わたしに身を預けてくる。

こっちがどれだけどきどきしているか、知りもしないで……。

本当に、もたない、心臓……。


千広くんも千広くんで、熱のせいですごく苦しそうだし。