BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


2.3分ほどで部屋のインターホンが鳴り。

扉へ向かおうとすれば、手首を掴まれる。



「どこ行くんだ」

「冽くんを呼んだんだよ、千広くんつらそうだから……」

「いい。中には入れるな」

「う、でも」


躊躇いつつも、やんわり振り払った。

あっさり離れていった体温に、不安が募る。

わたしを掴む手にすら力が入ってない……。



「いきなりごめん、冽くん。来てくれてありがとう……」

「んーん。僕も千広君のこと、初めからちょっと心配だったんだよね」

「初めから? 千広くん、もしかして今日最初からずっと具合悪かったの?」

「いや、なんていうか……」


冽くんは一旦言葉を切った。

返事のないまま、ふたりでソファのある部屋へ向かう。



「千広君、さっき僕が渡した薬ちゃんと飲んだ?」

「……いや」

「ねえ〜もう。なんでいつもすぐ飲まないの? 痛いと眠れないし、悪循環でしょ」