「うじうじ悩まないでくださいよー、陰気くさいなあ。モブでもQUEENなっちゃったんだから、もうちょっと華やかに振る舞うとかできないんです?」
「ええと、ごめんね。華やかとはかけ離れてて」
「オレが言ってんのは意識の問題ですって。顔はいじりようなくても、例えばこの、なっがい前髪。上げたら、ちょっとはマシになるんじゃ……」
すっと手が伸びてくる。
わたしの前髪に触れて、さらっと横に流してみせた───ところで、ふと開吏くんの手が止まった。
「っ……」
「?」
いったん手を離したかと思えば、またすぐに同じように髪に触れて、横に流す。
心なしかクリアになった視界の中で、開吏くんの瞳孔がゆっくり開いていくのがわかった。
「ふふ、開吏クンも気づいちゃった?」
開吏くんとわたしの間に冽くんがわりこんできた。
「るーちゃんってふつうに可愛いよね、開吏クン?」
「か、可愛くはねー……し、ほんと、思ったよりマシってだけで普通の……」



