ヨルノオタノシミ、ハジメテノアイテ。
反芻して、意味を改めて理解する。
やっぱりこの運命からは逃れられないのか……。
「ちなみに王道人気は冽君ですよ。男のオレから見ても女の子の扱い超〜上手いです」
「え〜嬉しいなあ。開吏クンも可愛い顔してかなり攻めるタイプだからお姉様方に大人気だよね」
でも1番はやっぱり……、とふたりの声が重なった。
「絹君ですよね」
「絹クンだよね」
自然と彼に視線が向く。
ええっ。絹くんってさっき、女の子たちから怖がられてるとか言われてなかったっけ?
「1番人気って言うより、1番“沼”な男だよね〜。初めはみんな怖がるけど、絹クンは、この危うさこそが魅力というか」
「絹君は、はっきり言ってただのどクズなんですけど、お堅い女ほどなぜか絹君に堕ちますよね」
こんなことを言うのは失礼だけど、絹くんが見るからにクズそうなのは間違いない。
だけどおかしなことに、むしろ最低な人間であることが似合うというか、周りを惹き付ける妖しい引力が潜んでいるように思う。



