従順、と言われれば、まあそうなんだと思う。

首を横に振ることは基本的になかったし、むしろ、ああしろ、こうしろ、強引に引きずられるくらいが“安心“できた。



「秋くんもわたしのこと……ど、えむ、だと思ってる?」

「ドエムって雑に扱われんのが好きってことだろ。“別れる?”とか自分で聞いておいて、返事待たずに泣き出すヤツが果たしてそうなのかって、そこは疑問だな」


「それ、は」

「あと、俺達まだやってねーし? ソッチの具合もわかんねーから、まだなんとも」



ぐわ、と首の辺りから熱いものがはい上がってきて、言葉を詰まらせた。



「気になるから、この後やるか? ガッコー内で良い場所知ってるよ俺」



そんなことさらりと言わないで欲しい。

でも秋くんの、なんでもない顔そして、そんなことをさらりと言っちゃうところが好き。