家に帰るつもりが、そんな気力すら失われてしまって、西の非常階段まで足を運んでうずくまる。
どうしてこんなことになっちゃったんだろう。べつに思いだしたくないのに、逃げても逃げても記憶が追いかけてくる。
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『うららがあんまり奥手だから、あたしたちが
ひと肌脱いじゃったよーん! がんばって!』
友だちにそう言われたのが半年前のこと。
ひと肌脱いだって……いったい。
首をかしげて話を聞けば、友だちが、秋くんの靴箱に『山田うらら』を名乗った手紙を入れたというのだ。
“ ずっと好きでした。もしOKなら、放課後、裏門のところに来てくれるとうれしいです。待ってます。
山田うらら より ”



