すべて秋くんの支配下


はあ、はあ、……、なんて。持久走でもしてきたかのかってくらいの、わたしの浅い息づかいが放課後の教室に反響する。



わたしの周りだけ酸素濃度が薄い気がする。
なんだかすごい惨め。


ここまで吐き出してしまってから、あともどりするのは難しい……よね。

魔が差して奇跡的に付き合ってくれたんだから、わたしが別れようって言ったら、秋くんはあっさり頷くに決まってる。



「じゃあ、あの、そういうことで、」


さよなら……。


さっきの勢いはなんだったんだって自分でもびっくりするくらい弱々しい声だった。



「うららちゃんこそ、俺のこと、カンタンに“好き”とか言いやがって。……そっちのほうがヒドイだろ」



後ろからなにかを言われる。

聞き取れなくても、引き止めの言葉じゃないことはわかった。


嫌味でも言われたのかも。

そう勝手に解釈して、聞き返すことはしなかった。