パーティーなんて小学生以来で少し緊張する


でも、頼くんのお兄さんに会うのは楽しみ


「みんな準備できたか?」

リビングから頼くんの声が聞こえる


カバンを持って部屋を出ると、スーツを着た4人が立っている


高校生とは思えない着こなしに見とれていると


「ひな?行くよ」

奏くんの声でハッと我に返り、みんなに着いていく


倉庫の外には黒塗りの車が止まっている


運転手の人に挨拶をして乗り込むと、中が広い事に驚く


「ふかふかだ〜」

椅子がソファーみたいにふかふかしている


「くく、そんな反応すんのひなくらいだな」

笑いながら言う頼くんに目を向ける


「だって、ソファーみたいだから」


私が答えるとみんなが笑うから、恥ずかしくなる


それから、たわいもない話をしていると車が止まった


「着いたな」

頼くんの後ろをみんなが着いていくと


大きな庭に大きな噴水があり、そこを通るとパーティー会場の入口


入ると凄く沢山の人が来ている


お父さんの仕事を手伝っているのもあり、私の知っている人も沢山いる


「好きに食べてて」

それだけ言うと、頼くんは奥へと行ってしまう