学校が終わり倉庫へとみんなで帰る


自分の部屋に入り、私服に着替える


「ふぅ」

心臓に手をあて、深呼吸をする


部屋を出て朝陽くんの部屋へと向かい


トントンとドアをノックする


「だれー?」

ドアが開き、目が合うとびっくりしたように目をひらく朝陽くん


「ちょっと話があるんだけどいいかな?」


何か考えている様子


「うーん。外でもいい?」

頷くと、静かに外へと向かう


静かな雰囲気に緊張する


倉庫の裏に行くと、ちょうど日陰になるところに椅子が並んでいる


「こんな所あったんだ」


「うん。ここで、バイクの手入れしたりするんだ。で?ひなちゃんの話って何?」

急に真剣な顔へと変わる


「えっと、昨日の事なんだけどね。私、今まで恋愛とかしたこと無くて、、返事をするのにはまだ、気持ちが分からないの。だから、、」


「うん。そうかな?って思ってた。だから、ひなちゃんが自分の気持ちに気づくまで待つよ。僕を好きになってくれたら嬉しいんだけどね」


「う、うん。ありがとう。そ、それでね…これ、貰ってしまったけど、今のこの気持ちで私がこれを貰うのは違う気がして、嬉しかったんだけど、ごめんなさい」

ポケットの中から貰ったイヤリングを取り出す


「ひなちゃんは真面目だなー。まぁ、そんなところも好きなんだけどね」

イヤリングを受け取り、頭を撫でてくる


「あっ、…ぅ」

思っていた返事と違っていて、恥ずかしくなる


「可愛いなぁ。これ、貰ってくれるように頑張るね」

そう言って手を振りながら朝陽くんは部屋へと帰って行った


私に気を使わせないようにしてくれたのかな?


やっぱり朝陽くんは優しい


そう、改めて感じた