次の日、私たちが来たのは、前に水着を買いに来たショッピングセンター


「行こっか」

前を歩く、朝陽くんを追いかける


「何買うの?」


「ん?ここ」

お店を指さす


「アクセサリーショプ?」


「そう。ゆいのにピアス返したから、ここ空いてんの」

そう言って、耳を触る


「そっか、どんなのにするの?」


「ひなちゃんに選んでもらいたくて」

そう言って私に微笑む朝陽くん


「えぇ?私が選ぶの?」


「ダメ、かな?」


「どうしよう…こんなの選んだことないから、何を選んだらいいか分からないの」


「そっか、初めてなんだ」

朝陽くんが呟いた言葉は悩んでいる私には届かない


「向こうも見てきてもいい?」


「いいよ。悩んでくれて嬉しいな」


「もう、先に言ってくれればもっと考えれたのに」


「僕はひなちゃんと一緒に相談しながら決めたかったの」


「ぅー、向こう見てくる」

甘い雰囲気に耐えきれず、朝陽くんがいる所とは反対のピアス売り場へと向かう