「おっはよう!胡桃!」

「あーちゃん……相変わらずテンション高いね……」

「そういう胡桃は相変わらずテンション低いわね」


それからフラフラする頭を押さえて、なんとか学校に行けば。


「ふふふーん♪」


いつもより何倍も、いや何百倍も高いテンションのあーちゃんがいた。

目をきらきら、いやギラギラさせて唇はぷるっぷる。


「珍しいね、あーちゃんが教室でメイクするなんて」

他の女の子たちも……。

男子もみんなソワソワというか、浮き足立っている感じ。


「そりゃあ、するに決まってるじゃん!
だって推しに会うんだよ!?」

「えっ?」


推し……は、まあ、不知火くんのことだろうけど、放課後ライブにでも行くのかな。

あーちゃんがテンション高いときって、だいたい不知火くん絡みだし。


というか……。