「どうせまた、髪乾かさないまま寝たんだろ」
『もしかして、俺がスーパーであんなこと言ったから?』
「っ!」
なんで急に一緒に買い物なんて。
確かにそれを考えてて寝落ちしたのは本当だけど。
『もしそれが本当だとしたらめちゃくちゃ申し訳ないけど……少し、いや、かなり嬉しい』
う、嬉しい?
『少しでも俺のことを考えて、悩んでくれたとしたら、俺がそばにいない間でも、胡桃の頭は俺でいっぱいだったわけだし』
そ、そんなこと……。
なんか自分の頭の中をのぞかれたみたいではずかしい……。
というかそんなことが嬉しいの?遥は……。
てか、やっぱり気のせいなんかじゃない。
確かにクールなのは変わってない、けど。
まとう空気が、なんというか。
「な、話聞いてる?」
っ、近い……!
「き、聞いてるよ!
寝落ちしましたけど、なにか文句あります!?」
って、おいぃぃぃーーーっ!!
なんだこの可愛くない返事の仕方は!?
文句ある?って、ケンカでも売ってるのか、私!!
グッと近づいた顔にのけぞれば、遥はクスッと笑う。
「いや、変わんないなーと思って」
『なに?ちょっと近づいただけでめちゃくちゃ可愛い反応してくれるじゃん。照れてる姿、くせになりそう。あー……胡桃とまたこうやって会話できるようになるとか夢?夢じゃないよな』
「っ……!」
クールじゃない。
クールどころじゃない。
まとう空気感がこの間以上に、甘い……。



