「はぁ……遥のやつ……
胡桃?胡桃ー……って、うっっっわ!」
「も、桃華ぁ……」
「ちょっと大丈夫!?
顔、りんごみたいになってるけど!?」
ゆっくり目を開けてむくりと起き上がれば。
「ちょっ、起きなくていいから!
待ってて!今氷枕持ってくる!」
慌てて部屋を出ていった。
「あー……もう……」
上体を倒して、ポスンと布団に倒れ込む。
ほんとにどうしちゃったの、遥……。
無理とか最悪とか。
心の声はずっとそう言ってたのに。
名前もそうだし、かわいい、とか。
抱きしめられる、なんて。
抱きしめられた瞬間。
声を上げるのを我慢した私をだれかほめてほしい。
「熱い……」
頭がグワングワンとしているのに、私を呼ぶ遥の声だけが聞こえる。
またなって言ってたけど、買い物ことを言ってるのか、それとも……。
なんにせよ、もしまた遥と会ったとしたら、普通でいられる気がしないよ……。



