むり、とまんない。



っ〜!!


熱があるのに、記憶がすべて思い出されて心の中で悶える。


私、嫌われてる相手になんてこと……!


あー!もう!
全力で逃げ出したい!


それにそもそもなんで遥は私を助けたりなんか……。

そうやって、心の中で一人百面相をしていたときだった。


ギシッ────。


えっ……?


ベッドのスプリングが鳴って、マットレスが少し下がる。


そして。


っ!!


顔にかかっていた髪がそっと耳にかけられた。


え、遥……?

遥、だよね?


なに、してるの……?


ドッドッドッと、一気に鼓動が激しくなる。