「胡桃って、しっかりしてるのかと思ったら抜けてるところ多いよね。朝弱いとことか」
「ごもっともです……」
なんとか学校に着いたのはいいものの、教室に入ったとたんチャイムが鳴って、本当にギリギリだった。
ま、間に合って良かった……。
「で?なんかぼーっとしてるみたいだけど何かあった?」
「そうかな?」
「そうだよ!胡桃がわたしの板書を見せて、なんて、ほとんどないもん」
3限目が終わった中休み。
今はいつも通り、あーちゃんから不知火くんがどれだけかっこいいかについてを聞かされている。
「寝すぎで眠いだけだよ。
10時間くらい寝ちゃったし」
寝すぎで眠いってよくあるし。
「ふーん?
わたしはてっきり遥くん関係かと思ったんだけどなー」
「っ、ごほっ!
な、なんでそう思うの!?」
「やっぱりそうなんじゃん!」
あーちゃん!
お茶変なところに入っちゃったじゃん!



