むり、とまんない。



いつもと変わらず淡々としてるけど、声のトーン若干高めだし……。


きっとそれだけ心を許してる証拠なんだろうなぁ。

女の子は苦手でも、そういう人が身近にいてよかった。


「っ……」


「クールじゃなくて、ツンデレなんだよね〜!
ねっ、みはや!」


「俺に話振るなよ」


ちらりと私を見た甘利くんだったけど、すぐに視線をそらして、前髪をぐしゃっとした。


「おまえら、もうそろそろ準備しなくていいのか?」


「やっば!
もうこんな時間!」


「俺たちもそろそろ行って着替えないと」


腕時計を見れば、もう17時。

たしか放送は18時半からだったはず。


「じゃあ、俺たちのパフォーマンス、楽しみにしててね」


「うん!」


「妹ちゃん!
僕のこと、ちゃんと見ててね!」


にこりと笑った不知火くんに、ブンブン手を振る八朔くん。


「橘」


「うん?」


「今日見にきたのって、俺たちじゃなくて、遥だろ」


「っ、え……?」