「なんだ、本人じゃないのかぁ……」
「ほらね、言った通りじゃん!
こんなところにいるわけないって!」
うしろで落胆する声と、励ますような声が聞こえる。
よ、よかったぁ……。
なんとか乗りきれた。
「あ、あの、甘……」
「まだだめ。
あの人たちが見えなくなるまで」
「わ、わかった」
それからそのまま足早にショッピングモールを出た私たちは、近くにある公園まで歩いてきた。
「ここまできたらいいだろ」
「ブッ……!」
急に立ち止まるもんだから、背中に激突してしまった。
「あっ、ごめ……っ」
「これ、落ちたけど」
「あ、ごめん。
ありが……って、うわあぁぁぁ!!」
私の手からすべり落ちた雑誌はいつの間にか。
「これ、俺の……」
「あっ、あああ、あの!
ちがうんです、これはっ!」



