むり、とまんない。



それから足早に人混みを抜けてショッピングモールを出る。


そもそも、そのまま雑誌を持ってるだけで変なのに、中にこの記事が入ってるってだけでめちゃくちゃはずかしい……!!


そう思って足早に歩いていたら。


「ねぇっ、あの人!
crownの人じゃない!?」


「うそ!?
ほんと!?」


え、crownの……?

たまたま近くを歩いていた女の子2人組が、ある方向を見て、コソコソ話していた。


「やっぱそうだよ!
ほら、あのクールで有名な……」


「甘利くん?」


「そうっ!
甘利くんっ!!」


え、甘利くん?


「ねえねぇ、あそこにいる人、甘利くんじゃない?」


「えー?
でもなんかちがくない?」


私の周りを歩いていた女の子たちが、みんな小さい声で黄色い悲鳴をあげている。


ほんとにいるの?

ここ、ショッピングモールだよ?


あっ、でも学校からは近いし、いくら芸能人って言っても、ショッピングモールに行かないってわけではないか……。


でも、ほんとに本人?


「ほらっ、あそこ!」


どこ?

うしろにいた女の子の指さすほうを見てみると……。


っ、まさかの本人!!


黒いキャップに、黒いマスク、白Tシャツに、黒のダメージスキニー。


く、黒すぎ……!!


思わずツッコミたくなるそのコーデだけど、スタイルがいいのと、マスクをしててもわかるそのオーラに、本人であることを隠せてない。


「ねえねえ、声かけにいってみようよ!」