むり、とまんない。



「いっかい、休憩させて……っ」


「まだだーめ。
あと2回は付き合ってもらうから」


そう言って、長いまつげを伏せた遥の唇が重なる。

冷たい中に、熱いものもいっしょに入り込んでくるから、もうなにがなんだか分からなくて。


「も、やぁ……っ」


「やだ、じゃなくて、
気持ちいいって言ってみよっか」


不敵に笑った瞳が至近距離でぶつかる。


もう、むりなのに……っ。


グイッとその胸を押しのけても、力が抜けた私じゃなにもできない。


押し倒されて、キスの嵐。


「っ、はぁっ……」


「明日は仕事、午後からだから、今夜は朝まで甘やかしてあげる」


『だからさ……』


「胡桃も、もっと、俺をほしがってよ」


体がぶるりと震えるくらい甘く笑って囁いた遥は、シーツを掴んでいた私の手をとるとぎゅっと握る。


「すきって言ってくれたお返し。
一晩中かけてしてあげる」