むり、とまんない。



浴衣を少し肩から下ろされて、胸元にまで口づけられる。


さらされたはずかしさと、ふれられるたびに跳ねる体にぎゅっと目をつぶっても。


「そらさないで。
ちゃんと俺をみてて」

『目閉じたら、ここにもキスするよ』


そっとお腹をなでられて、目をあけてるしかいられない。


『はぁ……どこもかしこも、くせになるくらい甘い』


月明かりの下、熱に浮かされたように、唇に、胸元に、そして。


「あっつ……」


前髪をかきあげて、そしてまた覆いかぶさってくる遥の浴衣が乱れて。


はだけたところから、筋肉のついた肩とか、ネックレスの落ちた胸元が見えていて。


「俺にみとれちゃった?」


「っ、なっ、ちがっ……」


クスッと笑った遥の唇が耳たぶに。


「それとも、昨日の夜のこと、思い出した?」


『さっきも撮影でボタンあけてたの、顔赤くして見てたもんな』


「っ〜!!」