むり、とまんない。



けれど。

「俺はずっと胡桃のだから。
だれにも渡さないし、胡桃からはなれない」


私の心の不安を取り除くように、唇が離れた瞬間に囁いてくれるから。


「っ、はる、か……っ」


「胡桃、すきだよ」

「っ、私、も……っ。
すきだよ、遥……っ」


何度も呼ばれる名前とぶつけられる熱量に、私も同じだよと応える。

その度に口づけは深くなって、抱きすくめる力が強くなる。


「んんっ、はる、か……っ」

「っ、は……」


目が潤んできて、息ができない。

そう思っていたら、遥は唇を放して、私の首に顔をうずめる。


「っ、んっ……」

「すき……俺の…俺の、ずっと」


身を焦がすほど熱くて。

毒みたいに甘い熱が落ちてくる。


「っ、あっま……」


肌を吸われては、そこに赤い花を散らせる。

それがしだいに首から鎖骨へと降りて。


「ん、ふっ……」

「声、我慢しないで。
もっと聞かせて」


「っ、でも、へん……っ」

「変じゃない。
かわいすぎてめちゃめちゃ興奮する」


口を押さえようとした手をとられて、指に口づけられる。


「俺しか聞いてない。
俺の所為でかわいくなってる胡桃、もっと見せて」


「っ、だ、め……っ」

「だめじゃない」