むり、とまんない。



話しかけてきた女の子に対して返事はするものの、ずっと眉をひそめて、どこか冷え冷えとしたオーラの甘利くん。


パーマのかかった艶のある黒髪に、シルバーのリングピアス。


中性的な顔立ちで、よくファンの子がかわいいって言ってるのを聞いたことがある。


あーちゃんいわく、歌もダンスもグループの中ではトップレベルらしいんだけど、女の子たちに対する態度が冷たいと評判なんだって。


横顔も見とれるくらいキレイで、周りの女の子たちはみんなうっとりしているのに、


当の本人は、今もずっとスマホをさわってて、顔を上げようとしない。


「ちゃんと知らなかったけど、甘利くんて、あんなキャラだったんだ……」


「そう。不知火くんの真逆よ、真逆。
相手が女子であれば、ファンの子だろうと、特に同じ芸能科の子にはもっとだね」


「そうなの?」


「うん。
前に遊びに誘われたときもスルーしてたし。女嫌いなのに、なんで芸能界に入ったんだろうね」


たしかに。


みるからに王子様!みたいな優しいオーラの男の子が好きなあーちゃんからしてみればたしかに苦手なのかも。


今まで隣の席に遥がいるってことでいっぱいいっぱいすぎて、他の芸能科の男子を見ることはほとんどなかったけど……。


ああして見ると、

甘利くん、なんだか遥っぽいなぁ。


女の子に対しての態度とか、ふるまいとか。


「でもグループの中では1番人気あるから、不思議だよねぇ」