「その心配はないんじゃない?」
「あーちゃん、エスパーですか?」
「胡桃の考えてることくらい、見てればすぐにわかります」
「ううっ、あーちゃん……っ」
「あーも、ほら、そんなメソメソしないの。
胡桃を泣かせたって遥くんに怒られるのとかまじで勘弁なんだから」
「そこなの?」
「当たり前でしょ。
いくら友達とはいえ、遥くん、あたしと胡桃がハグしてるときでさえ、うらやましいと言わんばかりにこっち見てるんだから」
「ええ……」
なにそれ……。
「でた、無自覚。
胡桃、あんた遥くんの愛なめすぎ」
「な、なめすぎ?」
「いーい?
遥くんの気持ちをわかってなかったのなんて、小学校から胡桃だけよ?いつも好きでたまんないって顔してるのに、一向に気づかないんだもん」
「……」
「あれはめちゃくちゃ重いし、大きいわ。断言できる。まさにベタ惚れってやつよ。他の女なんか100パー勝ち目ない」
あたしは心の底からお断りだけど。
なんてヤレヤレとため息をついたあーちゃん。
そういや、前に同じ普通科の子に応援してるって言われたことあったっけ……。
遥の隣に私なんてって思っていたから、認めてもらえるのは嬉しいけど、なんかいろいろ複雑だ。
「だから、それが芸能科の子が相手でも同じ話。
あー……なんか話聞いてると、あたしも彼氏ほしくなってきた」
ちらりと目を向けた先には、女の子に囲まれた不知火くん。
あーちゃんは相変わらず不知火くんラブなんだね。
「ありがとう、あーちゃん……」
「いいってことよ!
にしても人の恋バナ聞くのってほんと楽しいわぁ。またいつでも話聞かせてよ!」



