むり、とまんない。



「そのむすっとしたのもかわいい」


私の顔をのぞきこんで、ツンツンと頬をさわられる。

プラス、クスクス笑うから、その度に私の肩で遥の頭がゆれる。


ううっ……首に髪があたってくすぐったい。


「しかも料理するとき、髪くくってるんだ?
超かわいい」


「あ、ありがとう……」


『首、真っ白。
痕つけたくなる』


!!?


その言葉に逃げようとするも、遥が放してくれるはずもなく。


「はいはい、逃げない」


「っ、あ、痕って……」

「ん?キスマーク」
『俺のってしるし』


さらりとポニーテールが梳かれて、うなじにちゅっと口づけが落ちてきた。


「っ!あっ、危ないから……っ」


「大丈夫。
火、とめるから」


「っ、あっ、ちょっ……」


そこまでしてしたいの!?


なんて言う間にお鍋の火がとめられて、お腹にまわった腕にぎゅうっと力が入る。


「痕、つけるよ」


っ、いちいち言わないでいい……!!


とたんに心臓がバックンバックン音を立てる。


そういうこと言われると、今からされるんだって思って、変に緊張しちゃうから。


「胡桃……」


ビクッ……!!

うなじから耳のうしろへと寄せられた唇が低く、あまく囁く。


「耳だけじゃなくて、うなじも弱いんだ?」
『弱いとこ、一気に攻めたらどうなる?』


なんてまたクスッと笑う声が聞こえたから。


「これ以上したら、遥のごはんナシだから」

「それは反則」


なんとか冷静を装って声を張って、またお鍋に火をつける。


「じゃあ、今度はキスするときに俺の首に手をまわすのと、痕つけるの両方しような」


「っ、し、しないから!!」