むり、とまんない。

***


「今日、なに?」


「っ、は、離れてよ!」


「やだ。
できるまでこうしてる」


「も、もうできます!」


「えー?
まだ煮込み足りないんじゃない?」

「もう十分だから!」


「はいはい」
『あー……残念』


なにが残念だっ!!

それからキッチンにたって、おたま片手に鍋と向き合ってたら、後ろから抱きつかれた。


「胡桃が俺のために作ってるの、まじで感動」
『夢、叶った』


「ゆ、夢……?」


「うん。
昔作ってもらったとき、めちゃくちゃおいしかったから。胡桃のごはん、また食べたかった」
『なんかこうしてふたりでキッチンでいたら新婚っぽくない?』


「っ、ばか!」


「そのばか、もっと言って?
めちゃくちゃかわいーから」


「っ、ばっ……言わないっ!」

「今言いそうになったじゃん」