むり、とまんない。



にっこり笑った女の子が目の前に立った。


「駅近くに、芸能人しか入れない秘密のカフェがあるの!よかったらいっしょにいかない?」


「あの子ってたしか、アイドルの……」

「かわいいって、今めちゃくちゃバズってる子だよね」


どうやら、隣のクラスの芸能科の子、らしい。

アイドル……。


確かに言われてみれば。


肌は真っ白だし、お化粧をしているのか、まつげがぐんっと上がってて、唇も桜色でプルプル。

身長も平均より少し高めの私よりもだいぶ低くて、つやつやのブラウンの巻き髪がとっても似合ってる。


さすが芸能科。

モデルに女優にアイドルに、見とれるくらいかわいい子がいっぱいいる。

たしか前にも遥に話しかけてたような……。


「胡桃。今日部屋行く」


「っ!?」


「きゃああああ!!」


えっ、えっ!?

遥!?

なに言って……!?


けれど、その子の姿はどこ吹く風な遥は、よりいっそう私の腰をグッと引き寄せるから。


「っ、あっ……ご、ごめん、」


トンっと遥の胸に顔がぶつかる。