むり、とまんない。



『ごめん、俺のせいで。
けど、胡桃にこっち見てほしかったから、わざといじわる言った。ごめんな?』


っ、だからって……。


していいことと、悪いことがある。

許さない……!!


そんな怒りの気持ちを込めて、今度は睨みつければ、遥はただただ目元をゆるませて口角をあげるだけ。


『わるいけど、怒ってんのもめちゃくちゃかわいい。こんないじわる言う俺は、きらい?』


なんて、眉をさげてショボンとするから。


っ、嫌いなわけない……っ。

だから、そんな目で見ないで。


『き、きらいじゃない』


顔にどんどん熱が集まってる気がして。

口パクで、早口でそれだけ伝えて前を見る。


今の、伝わってないよね……?


ちらりと横目で見れば、なぜか口に片手を当てたまま、なぜかほんのり耳を赤くして、同じく横目でこっちを見る遥がいて。


『あー……きらいじゃないって言われるだけで喜んでる俺、重症?なんか、こういうのもいいな』


っ〜!!

あんなに早口で言ったのに、聞き取れたの!?


『胡桃、好き』


もうやめてって……!!


頭おかしくなるから……!!


私よりも遥のほうがこの力を楽しんでる。


けれどそれに怒ることもできず、許しちゃう自分もどうかしてるよ……。