「あ、いたよ! ヤギの赤ちゃん!」
「ほんとだ! かわいいー! かわいすぎる…ふわふわ……もふもふ……」
「アヤちゃん、さすがに興奮しすぎでしょ」
歓声をあげながら夢中でシャッターを押す私を見ながら、ユウはちょっとあきれたような顔でほほえんでいた。
「だってかわいいんだもん! いや、かわいいというより、なんかこう……愛おしい」
「……昔っから好きだよね、動物の赤ちゃん。」
確かに、私は動物の赤ちゃんが好きだ。
小学校の時に動物園に来た時も、ずっと赤ちゃんを見ていたし、今でもSNSで常にチェックしているのは、動物の赤ちゃん写真のアカウントだ。でも、レイにそれを話したことはない気がするんだけど……



