私を赤く染めるのは



「先に買い物だけ済ませて、帰ってから作業の続きをしようかな」

自転車で近くのスーパーに行き、鍋の材料と数日分の食材、生活用品を購入してうちへと戻る。


SNSのチェックをしようとスマホに手を伸ばすと一件の着信、それからメッセージが送られてきていた。



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碧人

ゆづ今日暇?
紫月から頼まれたものがあるから持って行きたいんだけど、家行っても大丈夫?
紫月にも電話したけど出ない
あ、それと課題ちゃんと手つけてるか?
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お兄ちゃんの友人、碧人くんからだ。


《元気だよ〜課題はぼちぼち。お兄ちゃん仕事中だと思う(ヽ´ω`)お兄ちゃんが不在でも大丈夫な用?私は今日はずっと家にいるから、いつでも来て٩(๑òωó๑)۶》

そう返事を返す。


すると数分後。


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碧人

じゃあ、今から準備して行くわ

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碧人くんから再び返事が届いた。



碧人くんの家からうちまでは車で15分程度。

作業はひとまず置いておいて、掃除機でもかけとこうかな。

あ、そうだ。ついでに課題も見てもらおう。

見事に理系科目だけ空欄部分の多い課題をリビングの机に用意する。

簡単な掃除を終えて20分が経った頃、ピンポーンとインターホンが鳴った。