私を赤く染めるのは



「朝ごはん車の中で食べられそうなものにするから」


準備をする煌の背中にそう声をかけ、冷蔵庫から慌てて食材を取り出す。

野菜、ハム、ツナ、様々な具材をパンに挟んでいき、お兄ちゃんが迎えに来たのとほぼ同時に何とかサンドイッチを作り終えた。

「煌、行くぞー」

「んー」

煌も何とか準備を終えたようだ。



「煌これサンドイッチと頼まれてたチョコレート」

「サンキュ」

「お兄ちゃんも食べられそうなら食べてね」


「ゆづ!お前はできた妹だ」

疲れているのか変なスイッチが入ったお兄ちゃんに煌と同じサンドイッチを渡す。

10時2分、煌とお兄ちゃんはテレビ局へと向かった。


撮影上手くいくといいな。

そんなことを思いながら余った具材を口へと運ぶ。

んん……!さすが高級スーパー。ハムの味が全然違う。

「お腹空いてきた……。私も朝ごはんにしよう」


この時の私はまだ知らなかった。


煌の動揺と、その本当の意味を。