「そうそう。入学して1週間ぐらいは男子もほとんど音桜に目つけてたのにさー」

なんて、同じグループの別の子まで。

他の男子にどう思われているかなんて正直興味ない。

私は灯くんとまた前みたいになりたいって気持ちだけで今ここにいるから。

でも、佳菜子たちの言う通り、私の今のやり方は逆効果なんじゃないかって言うのは薄々気づいている。

だけど、もう後戻りできなくなっているといいますか。他にどうやったらいいのかわからない。

私だって灯くんに嫌われたくないけど、常に余裕なくて必死だから、見かけるとつい、あんな風にしてしまう。

……何かいい方法、ないのかな。

私は持ってきたお弁当に手をつけずにテーブルに突っ伏した。