白蘭がいないこの数年のうちに人間界は変わった。
基本的な生活は変わらないが村から街へと変化し何よりも活気に満ちていた。
変わらないのは白蘭の家だけだ。
今日も薬を売り肉を買い家に戻った。
そこで私は信じられない者に出会った。
「…白…蘭?白蘭なのか?」
家の前に人が倒れている。顔は見えないが一目で白蘭だとわかった。
買った肉を放り出し抱き起す。
「白蘭。白蘭っ」
間違いなく白蘭だ。
だが、以前のような元気は無く、冬なのに薄着で酷く衰弱し血まみれだった。
わずかに息がある。
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