さすが月影の薬ね。街では有名みたい。


「老舗のくせに店舗も出さないし、神出鬼没の幻の薬で売り子の顔もわからないから、買えてうれしいよ!ありがとう!!」

「そう!お大事にね!!」


感謝してもらえるのは嬉しい。

それからというもの月影の薬は相当有名らしく龍先生の薬として、あっという間に売り切れてしまった。

そして、あまりにも次回はいつ売るのかと、しつこく聞かれて走って逃げてきたのだった。


腕がいいのも考え物ね。追いかけられたわ。


でもこれで薬は全部売れたわ。月影を驚かせよう。


もう夕方になる。早い店はもう店じまいし始めている。


散策は今度にして家に帰ろう。