「衛兵が来なくなるまでしばらく仕事休もうか?」


紅蓮が心配して提案してくる。


「大丈夫よ!いつも通り働きにでて?私は龍先生ではないんだし、捕まるわけないわ」

「そうか…」

「万が一、何かあれば月影の腕輪があるし」

「…それもそうだな」


まだ不安そうな紅蓮に白蘭は付け足した。


「じゃあ今日は木蓮さんのところで暇つぶししているから、仕事終わったら迎えにきて」

「わかった。終わったらすぐに行く」


これで紅蓮も安心だろう。


紅蓮が家を出てから私もすぐに支度をし食事処に向かった。


今日の帰りは紅蓮と一緒だから買い物を多くしようかしら。


色々と思いを巡らせ上機嫌で歩く白蘭。


街は王都の衛兵が来たことで以前よりも治安は良くなったが前のような活気は失いつつあった。


自由に騒がしく生きられるのがこの街の良い所なのに…以前より暗くなったわ。