「協力しましょうよ。あなたはこの取引で白蘭の羽を手に入れる。そして私は今まで通り二人の仲を引き裂く。あなたは何も損をしないわ」
確かに玲心の言う通り、月影に損はなかった。
しかし…。
「お前を信用できない」
「血の盟約でも?」
血の盟約…。古の命をかけた契約方法だ。お互い契約相手を攻撃することは出来ず契約はどちらかの命が尽きるまで果たされる。
「血の盟約か。いいだろう。お前は白蘭の命を脅かさないと約束しろ」
「では、あなたも紅蓮を殺さないと約束して」
「この状況だ。それではそちらの都合が良いだろう」
「では何か追加してもいいわ」
「そうだな。魔后を殺せ」
「魔后殿下を!?」
これを機に魔界の勢力も剥いでおきたいと考えた月影は魔后を殺すことを条件に追加した。


