天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~



そこには、眩しく笑う氷輪がいた。


「氷輪!?なぜここに?」


氷輪は月影の弟だ。氷輪が来たってことは月影ももうすぐ帰ってくるってこと?


「兄上が構ってくれないので会いに来た!」

「月影は?もう帰ってくる?」

「いや。最近の兄上は忙しそうで私にも会ってくれない。まだしばらくかかるだろう」

「そう」


しばらくかかると聞いて、白蘭は胸をなでおろした。


「それよりも遊んでくれ白蘭!」

「遊ぶって何で?」

「暇だからに決まっているだろう!何かすることはないか?私が人間の暮らしを手伝ってやろう!!」


キラキラとした笑顔は幼く純粋だ。