天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~



「わかった。しばらく薬は置きに来ないわ」

「そうしなさい。もしお金がなくて暮らしに困った時は私に言うのよ?力になるから」

「ありがとう木蓮さん…でも、お金は月影が…龍先生が残してくれてるし紅蓮もいるから大丈夫よ」

「そう…」

「そろそろ帰るわ。紅蓮にもこのこと知らせなくちゃ」

「気を付けて帰るのよ?」

「わかったわ」


心配そうに見送ってくれる木蓮さんに、お礼を言い店を出た。


不安ながらも白蘭は大丈夫だと信じた。


しばらく歩くと視線を感じ顔をあげる。


あげると、二人の人がこちらを見ていた。体格からして女の人だろう。


私のことを見ているのかしら。いやそんな事ないわね。きっとさっきの話で敏感になってるんだわ。