それを紅蓮も抱きしめ返す。二人の鼓動が重なり紅蓮は何度も白蘭の髪を撫で愛を囁く。


「愛している…」


どれくらいそうしていたのだろうか。


「白蘭…そろそろ放してくれないか」

「…」

「これでは衣が脱げないだろう…ん?」

「…」


小さな声で優しく問うも白蘭から返事がない。


まさかと思い紅蓮が耳を澄ますと寝息が聞こえた。


「…やはりな…」


以前も事が終わるとすぐに寝ていたが、始まる前に寝るのは初めてだぞ。


「…白蘭、何の刑罰だ…これでは生殺しだぞ…」


紅蓮は大きなため息をつきながらもそのまま白蘭の髪を撫で続けた。