君が生きていれば、それだけで良かった。



「もういいわ。ゴミ捨て場に放り込んでおこうぜ」

「女子トイレにでも閉じ込めておくか」

 縁川天晴はあっという間に抱えられ、教室から出されそうになる。縁川天晴は抵抗するけれど、男子二人の力にかなわない。

 助けないと。

 私のせいだ。

 なんとかしなきゃ。

 なのに男子生徒の腕に手を伸ばしてもすり抜ける。止められない。嫌だ。

 助けたいのに。