「本当ですか、嬉しい」

「ああ、俺は早速ニューヨークへの旅行の手続きをする、退院したらうちに帰って早速旅行の準備をするぞ」

「はい」

それからまもなく退院の許可がおりた。

二人でマンションに向かった。

「なんか久しぶりです」

「亜紀の部屋は元に戻しておいたぞ」

「ありがとうございます」

二人で見つめ合い、お互いに引かれるように唇を重ねた。

「亜紀」

「理樹さん」

理樹さんの舌が私の唇を割り、侵入して来た。

そして、ちゅっと強く吸われて、色っぽい声が出てしまった。

首筋から鎖骨へ、そして胸の膨らみを理樹さんは鷲掴みにした。

そのまま抱き抱えて寝室へ運ばれた。
ブラウスのボタンを一つ一つ外し、キャミソールからこぼれ落ちそうな胸の膨らみにキスが落とされた。

そして理樹さんの手が太腿から私の感じる部分へと滑り込んだ。

「亜紀、愛している、お前は俺の妻だ、誰にも文句は言わせない」

私は感じる以外に喜びを現す方法を知らなかった。

甘ったるい声が徐々に大きくなり、ニューヨークでの熱い夜を思わせるような抱擁が朝まで続いた。

目が覚めると窓から朝日が差し込んで、この時初めて生きていたいと感じた。

ずっとこのまま、理樹さんと共に、生きて行きたいと……

私の横ですやすやと眠っている理樹さん。

「私達、もう夫婦なんですね」そう呟くと、その時理樹さんが目を覚ました。

「亜紀、ずっと一緒だ」

「今の言葉聞こえちゃいましたか」

「ああ」

ふふっと笑って幸せを噛み締めた。

そして私と理樹さんはニューヨークへ出発した。