「あの時、本人が手術を拒んで、俺もそんなに嫌ならと彼女の意思を尊重してしまったんです、無理矢理にでも手術を受けさせていれば、死なずに済んだかもしれない、全て俺の責任です」

「そんなにご自分を責めないでください、本人の意思は絶対ですから」

「いつも三船に叱られてばかりいます」

「あのう、ここからは自分のプライベートな質問なので、嫌なら答えなくても大丈夫です」

俺は何を聞かれるのか皆目検討がつかなかった。

「あのう、三船くんと東條さんの関係を聞かせてください」

「三船とは大学時代の同級生です」

「三船くんと付き合っていた事はありますか」

俺はびっくりしすぎて目をパチクリしてしまった。

なんでこんな事聞かれるんだろう、待てよ、この先生、三船に惚れてるのか。

「先生、三船の事好きなんですか」

先生は顔を真っ赤にして俯いてしまった。

そう言う事か。

「答えてください、三船くんと付き合っていた事はあるんですか、ないんですか」

「付き合っていたことがあったらどうするんですか」

俺は先生の気持ちを確かめたかった。

「今後、二人の距離を弁えて欲しいです」

「つまり、今後俺の女に手を出すなってことですか」

俺は口角を上げてニヤッと微笑んだ。