真夜中に恋の舞う




「萌乃、悪いけどコンビニで明日のパン買ってきてくれない?書い忘れちゃって」




21時、申し訳なさそうなお母さんの頼みに、了解して部屋着のまま家を出た。

コンビニまですぐだし、夜に外に出るのはちょっとワクワクする。家の近くのコンビニが見えてきたところで、賑やかな声が聞こえてきた。




うわぁ、コンビニの前で治安の悪そうな男の子たちが溜まっている。


タバコも吸ってるし、服もなんかみんな黒いし、怖いなぁ。


複数人の男の子たちの溜まり場のようになったコンビニに恐怖を覚えたけれど、ここ以外に近くにコンビニはない。


仕方ないと思い、できるだけ目を合わせないように通り過ぎようとしたけれど、見覚えのある顔に驚いて立ち止まる。







「え……」







ガードレールに座りながら電子タバコを吸う、金色の髪の彼。


さっきまで着崩しもせずに綺麗に制服を着ていたはずの、生徒会長で優等生で王子様なはずの、彼は。







「犀川、くん……?」