「どうだったの!?昨日!」
次の日。教室に入るなり、興奮した様子のはるちゃんが飛んできた。
「聞いて〜!」
早速席に着いて、昨日の犀川くんとのデートの報告をすると、はぁー、とため息をつくはるちゃん。
「それは王子様すぎるわ」
「でしょ!」
「そんなスパダリ高校生は他にいないよ」
「うんうん!」
なんて話で盛り上がる。1日経っても、犀川くんが私の彼氏だなんて夢みたいだ。
本当に夢なんじゃないかと思って、朝から何度もメッセージアプリで犀川くんの名前を確認したけれど、昨日連絡先を交換したのは現実のようだ。
あまりにも浮かれていたせいで、授業中も上の空だった。
数学の方程式をノートに書き写している時も、幕末の戦いの話を聞いている時も、漢字のテストをしている時も。何をしてても犀川くんの顔が浮かんできて、犀川くんの声が脳内でリピートして、離れてくれない。
会ってる時もそうなのに、会ってない時でもこんなに脳内を支配されたら困る!と思いつつも、そんな時間も幸せだなんて思ってしまう。
今日も一緒に帰れるかな、なんて少し期待したけれど、今日は犀川くんには会えなかった。そもそもクラスも違うし、会えることの方がレアなんだけれど。
帰りにちらっと犀川くんのクラスを覗いてみたけれど、もう教室に彼の姿はなかった。
今日も会えたら嬉しかったなぁ、なんて思いながら、ベッドに入ってスマホを見ていると。



