どれくらい時間が経っただろう。
あれから何人か様子を見にきた人がいるものの、その全てをジョーくんがあしらってくれた。
どうにかして逃げられないかと思ったけれど、手足を拘束されているせいで動けないし、入口のドア以外に出入りのできそうな窓などはない。
それに何より、ジョーくんがずっと監視についているせいで身動きが取れなかった。
犀川くんと尋くんは今頃どうしているのだろう。
私のせいで2人が危険な目に遭ってしまうかもしれない。西区が北区に負けてしまうかもしれない。
そうしたら、私たちの住む西区の治安も悪くなるのだろうか。無邪気に学校に通うはるちゃんのことなんかも思い出して、心が重くなる。
自分が情けなくて仕方ない。
「……なんか騒がしいな」
ジョーくんが不審そうに、ドアの方を見る。
確かに、さっきまで静かだったのに、怒号や大きな音が聞こえるようになってきた。
その物音は、だんだんと近づいてくる。そして。
ガァン、と今までにない勢いで倉庫のドアが開いた。
「「萌乃!」」
そこからのぞいた人影に、全身の血液が熱くなった。



