真夜中に恋の舞う





「……結構暗くなってきたな」





今日もいつも通りコンビニのベンチでミルクティーとレモンティーを飲んでいたら、いつの間にか空が真っ暗になっていた。


まだそこまで遅い時間ではないけれど、冬が近づいてきて日が短くなったのだろう。




「そろそろ帰ろうか」





2人並んで、暗い道を帰る。


空には星がぽつぽつと見えていて、街頭が私たちの道をぼんやりと照らしている。





「……あれ、」





何だか視線を感じて、後ろを振り返った。

けれど、そこに広がるのはただの閑静な住宅街で、人は誰もいない。