シドはアリスを連れて自分の部屋に戻った。

苦しそうにするアリスをそっとベッドに寝かせた。

どうやらアリスは先程の男に酒を飲まされ酔っ払ってしまったらいし。


アリスはうっすら目を開けた。

あれ、ここどこ…
なんか、視界がぐるぐる回ってる…

「おい、しっかりしろ。」

目の前に顔を覗き込むシドがいた。

「シド、様…?」


シドはふわふわしたままのアリスを見て溜息をついた。


どこ、ここ?

どうでもいいけど、このドレス、本当に苦しい…


「…苦しい、このドレス、脱がせて…」

アリスの言葉に流石のシドも動揺した。


「脱ぎたいっ…」

アリスは自分でドレスを脱ぎ始めた。


「お、おい、」

シドはアリスの手を掴んで止めたが、本当に苦しそうにしているアリスを見て、ドレスの紐を解いた。


かなりキツく締めつかられていたコルセットを外すと、アリスの表情がふっと揺らいだ。


シドの前に白いアリスの肌が露わになった。

「…っ、」

アリスは苦しさから解放されてそのまま気持ちよさそうに眠ってしまった。


シドは眠ってしまったアリスを見て思わず赤く染まった頬に手をそっと当てた。


「……似ている。。」

アリスの顔を見てシドは呟いた。

パシッ


すると、寝たままのアリスはシドの手を掴んだ。

シドは驚いたが、冷たくなっているアリスの手に暫くそのまま顔を眺めた。