レムナント


「ふぁああ、、」

翌朝、アリスは欠伸をすると、ゆっくりベッドから出た。

やっぱり初日から飛ばしすぎたかな…

眠くて起きるのが辛い…

今日はシドに同行してトルマン州に行く予定だ。

シドはよく自分の管轄の州に訪れているようだ。

着替えを済ませ朝食を食べ終えると、執務室に向かった。

「おはようアリス。」

既にアランが部屋でコーヒーを淹れていた。

「おはようございます、アランさん」


「アランでいいよ。敬語も必要ないさ。」

アランはそう言って、窓辺に立ちスプーンで砂糖を入れコーヒーをくるくるかき混ぜた。


「分かった、わ。アラン。」


「俺は馬に乗ってトルマンまだ行く。アリスはシド様と同じ馬車に乗ってくれ。」

え…

アランの言葉にアリスは少し表情が曇った。

シド殿下と2人きりか…